等分除と包含除
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 09:17 UTC 版)
かけ算の順序問題と関連し、除法について初等的な教育手法として、(整数の)除法の「意味」として等分除と包含除の2種類に分類し導入をはかる、というものがある。ある量が「基準となる量」の「幾つ分」に除されるかを考えるとき、「基準となる量」を求めるのが等分除、「幾つ分」になるかを求めるのが包含除である。 等分除と包含除について東京書籍算数教科書の著者の1人、加藤明(兵庫教育大学大学院教授)は、 「2年 かけ算」で述べたように、「3×4」の式の意味は、図のように「3個の集まり」が「4つ分」あること、つまり「同じ数ずつの集まり」が「いくつ分」かあるときに、全体の個数を求める計算がかけ算でした。数学的にはたし算の逆算がひき算であり、かけ算の逆算がわり算です。したがって、わり算とは、かけ算の式の意味の「同じ数ずつ」と、「いくつ分」を求めるときに使う演算なのです。 — 加藤明、文溪堂 お母さんの算数ノート p78 として、 (ア) 12このおはじきを、同じ数ずつ4つに分ける場合(「等分除(とうぶんじょ)」といいます) — 加藤明、文溪堂 お母さんの算数ノート p78 (イ) 12このおはじきを、3こずつ分ける場合(「包含除(ほうがんじょ)」といいます) — 加藤明、文溪堂 お母さんの算数ノート p79 と述べている。なお、ここで「式の意味」なる語が出てくるが、『「3×4」の意味は「3個の集まり」が「4つ分」あること』といったような「式の意味」の定義(「立式」といった、やはりその世界のみの用語が使われる)は、日本の一部の初等教育の世界にだけ存在する「定義」である(かけ算の順序問題)。[要出典]
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