第十六挿話 エウマイオス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:51 UTC 版)
「ユリシーズ」の記事における「第十六挿話 エウマイオス」の解説
ブルームは、スティーブンを休ませるため、近くにあった「御者溜まり」という喫茶店にスティーブンを連れてゆく。ここで酔った老水夫マーフィーに話しかけられ、スティーブンの父サイモンについてのほら話などを聞かされる。また、この店の主人「山羊皮」は、パーネル失脚の原因となったフィーニックス公園暗殺事件(英語版)に連座した人物と噂される人物で、御者の一人がパーネルの帰国を予測する。ブルームは、コーヒーと甘パンを注文してやるが、スティーブンは食べることができない。二人は歴史、アイルランド、ユダヤといった、互いのアイデンティティに関わる事柄について議論し、またブルームは写真を見せて妻を紹介する。店を出ると音楽の話になり、ブルームはドイツ民謡を唄うスティーブンの美声に驚く。この挿話は、持って回ったくだくだしい文体が採用されている。 場面=御者溜まり、時刻=深夜1時、器官=神経、学芸=航海術、象徴=船員、技術=語り(老人の)、神話的対応=店の主人「山羊皮」がエウマイオスに対応する。
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