第二次世界大戦後の利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 10:20 UTC 版)
第二次世界大戦が終結して2006年に至るまで、神経ガスが戦場で大規模に使われたことはないが、1981年から1988年にかけて行われたイラン・イラク戦争においては、イラクがクルド人の村であるハラブジャで神経ガスを含む幾何かの量の化学兵器を用いた。その後勃発した湾岸戦争ではイラクが神経ガスを用いることはなかったが、米軍と英軍がハーミシーヤ (Khamisiyah) の化学倉庫を破壊する際に保管されてあった神経ガスに曝露した者がいた。神経ガスの被害を防ぐために抗コリン剤を服用しなければいけないという事実、そして神経ガスそのものへの恐怖は湾岸戦争症候群の一因となったとする説もある。 日本の宗教団体オウム真理教はサリンやVXを実用化し、サリンやVXによる暗殺襲撃事件や、松本サリン事件、地下鉄サリン事件を起こした。これらオウム真理教による事件は化学兵器が使用された、史上初のテロ事件とされる。オウム真理教のようなテロ組織が毒ガスを製造して散布することが可能であることが実証され、世界的にも大きな衝撃を与えた。
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