第二次世界大戦での行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 09:11 UTC 版)
「高速輸送艦」の記事における「第二次世界大戦での行動」の解説
ガダルカナル島の戦いにおいては、その他のすべての上陸作戦において勝利の決定要因となった制海権・制空権の確保を、日・米双方とも達成しておらず、その緊急補給のために、輸送艦と駆逐艦の機能をひとつに結合させた軍艦、すなわち高速輸送艦の大量投入が必須であった。高速輸送艦のコンセプトは、自分より小型の軍艦から身を守るのに十分な武装を持ち、また、自分より重武装の軍艦を上回る速力を持つことによって、地上部隊を輸送しうることであった。 高速輸送艦は、第二次世界大戦において最も骨の折れる仕事を遂行した。彼らは部隊を上陸地点まで運び、輸送船を護衛し、対潜作戦および海洋調査を行い、水中爆破部隊やコマンド部隊を運用し、また、乗客や郵便物を乗せて前線と後方を往復することにより連絡と輸送の任務をこなした。大戦末期のフィリピンの戦いや沖縄戦では、特別攻撃機対策として、通常の駆逐艦とレーダーピケット艦として運用された。日本軍はアメリカ軍のレーダーピケットラインを寸断するために、レーダーピケット艦を優先攻撃目標のひとつとしており、また出撃した特攻機も最初に接触するレーダーピケット艦を攻撃することが多く、高速輸送艦もその目標となった。特攻により、高速輸送艦4隻が沈没、20隻が損傷しうち3隻が再起不能の深刻な損傷で除籍されている。
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