第二回世界気候会議
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Second World Climate Conference(SWCC)。1990年10月29日から11月7日にかけて、再びジュネーヴで開催された。第二回会議は、全地球規模の気候条約に向けての重要なステップであり、第一回会議よりも幾分、政治的なものになった。会議の主な作業は、第一回会議により設立されたWCPを再検討することだった。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第1次評価報告書はこの会議に間に合うように完成していた。科学者や技術者らは、会期中に、気候変動のリスクを強調する強い声明を発表した。会議では、多くの困難な問題をめぐる厳しい交渉の後に、閣僚宣言を発出した。一方で、この宣言はハイレベルのコミットメントを伴わなかったことから、一部のオブザーバーだけでなく、参加した多くの科学者らを失望させることになった。会議では、第1次評価報告書を肯定的に評価した上で、気候変動に関する科学知識の確実性を高めるため、研究や観測の更なる強化を提言した。この後押しを受けて、同年12月に気候変動枠組条約交渉会議(後の京都議定書に結びつく)が発足し、1992年に気候変動枠組条約(UNFCCC)が採択される。加えて、気候系および気候関連の観測システムから成る全球気候観測システム(GCOS)の設立をも導くこととなった。
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