童貞
★1.童貞を守る。
『ガリア戦記』(カエサル)第6巻の21 ゲルマニー人の男は、幼い頃から刻苦に励む。長く童貞を守った者には、賞賛が待っている。禁欲によって背が伸び、身体も強くなると考えられているためである。20歳前に女を知ることは、恥とされている。
★2.三十男の童貞。
『聊斎志異』巻11-415「書癡」 玉桂は本ばかり読んでいたため、30歳になっても独身で、性知識も皆無だった。本の中から現れた美女が玉桂と結婚し(*→〔本〕8a)、彼に性の手ほどきをする。玉桂はその体験をたいへん喜んで、「私は、夫婦の営みが口では言えない楽しいものであることを知った」と言った。そして、会う人ごとにそのことを話したので、皆は笑った。
★3.童貞を捨てる。
『明烏』(落語) 悪友2人が、堅物の若旦那をだまして吉原へ連れ込む。驚いた若旦那が帰ろうとすると、悪友2人は「3人連れの1人だけが帰ろうとしても、怪しまれて大門で止められる」と言って、逃がさない。若旦那は抵抗するが、美しい花魁にリードされて初めての体験をすると、すっかり満足してしまう。翌朝、悪友2人は女郎にふられて面白くないので、先に帰ろうとする。若旦那は2人にむかって、「大門で止められますよ」。
『青年』(森鴎外) 美青年小泉純一は、Y県(=山口県)の資産家の1人息子である。彼は創作家になろうとこころざし、中学校を卒業した後、ある年の10月下旬に上京し、小説家を訪問したり文学青年たちの会合に出たりする。11月27日、有楽座でのイブセン(=イプセン)劇の上演を見に行った折、純一は、法律学者の未亡人・坂井れい子に声をかけられる。誘われるままに、彼は11月30日に坂井夫人宅を訪ね、そこで初めての性体験をする→〔未亡人〕2。
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