種と花粉を媒介とするウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 01:04 UTC 版)
「植物ウイルス」の記事における「種と花粉を媒介とするウイルス」の解説
植物ウイルスの世代間の伝染は約20%の植物ウイルスにおいて起こる。ウイルスが種によって伝染するとき、種は雄原細胞で感染し、そのウイルスは生殖細胞や、しばしばとは言えないまでも時折、種皮の中で維持される。好ましくない天候のような状況によって植物の成長や発達が遅れたとき、種におけるウイルス感染の量は増加する。また、植物における種の位置と感染する見込みとの間には相関関係はないように思われる。種を媒介とした植物ウイルスの伝染が環境に影響を受けるということと、種子伝染は胚珠を媒介とした胚嚢への直接的な侵略によって、あるいは感染した配偶子によって仲介された胚嚢への攻撃を含んだ間接的なやり方によって発生する、ということが知られているが、種を媒介とした植物ウイルスの伝染において伴う仕組みはほとんど知られていない。これらの過程は宿主の植物次第で同時に起こることもあれば、別々に起こることもある。ウイルスがどのように直接的に胚嚢を侵略し、胚珠における親子間の境界線を越えていくのかは知られていない。マメ科、ナス科、キク科、バラ科、ウリ科、イネ科に限らず、多くの植物種が種を通して感染し得る。インゲンマメモザイク病(BCMV)は種を通して伝染する。
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