移牧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 09:49 UTC 版)


移牧(いぼく)とは、季節ごとに決まった放牧地間を移動する放牧の一形態。
概要
スイスなどアルプス山脈周辺で行われている、夏に標高の高い草地(アルプ)で放牧し、冬に低地に移動する形態が、垂直移牧(vertical transhumance)の典型例。谷側に定住する家を持つ。対照的に、平原を季節で移動する水平移牧(遊牧、horizontal transhumance)は、気候・経済・政治的な混乱に見舞われやすい[1]。
その他、ヨーロッパ、アジア、アフリカ各地に類似の放牧が存在している。オーストリア、ギリシャとイタリアの地中海沿岸とアルプス山脈の間の移牧は2019年にユネスコの無形文化遺産に登録され[2]、そして2023年にアルバニア、アンドラ、クロアチア、フランス、ルクセンブルク、ルーマニア、スペインに拡張登録した[3]。
地域別
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脚注・出典
- ^ Blench, Roger (17 May 2001). 'You can't go home again' – Pastoralism in the new millennium. London: Overseas Development Institute. p. 12
- ^ “UNESCO - Transhumance, the seasonal droving of livestock along migratory routes in the Mediterranean and in the Alps” (英語). ich.unesco.org. 2023年4月30日閲覧。
- ^ “UNESCO - Transhumance, the seasonal droving of livestock” (英語). ich.unesco.org. 2023年12月9日閲覧。
- ^ “Pyrénées - Mont Perdu” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年4月30日閲覧。
関連項目
移牧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 22:33 UTC 版)
この地域の南北を比較すると、北に行くにつれて乾燥が進むものの土壌養分が増すという特徴がある。サヘルではこの特性を利用して、雨季は土地の肥えた北部で放牧するが乾季になると豊富な牧草を求めて湿潤な南部まで時には数100kmにも至る大移動を行う、移牧による持続力のある半農半牧の生活が古くから営まれてきた。しかし現代では肥沃な地域を中心に定住化が進み、こうした放牧民との対立が表面化している。
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