移動交番
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 23:39 UTC 版)
1958年(昭和33年)頃にも既に同じような[信頼性要検証]役割の移動交番車が出現していた。現在も最寄りの警察署および交番が遠い地域や犯罪が多発する地域、住宅地、公園、商業施設、イベント会場、観光地などでは、既設の交番を補完するように日時を限定して「移動交番」が設置されることがある。警察官と交番相談員が乗り組み、地理案内や届出の受付、地域の警戒、広報啓発活動などに従事する。 既設の交番が使用できない場合や、大規模な災害が発生した地域に移動交番車が派遣されて現地の仮設交番として活用されることがある。 移動交番車に用いられる車両は資機材の輸送や車内を事務室および休憩室として用いるためにミニバンやワンボックスカー、マイクロバスが多く、千葉県警察や富山県警察のように専用のカラーリングを施す事例が見られる。 2020年東京パラリンピックでの来場者への対応として、警視庁では仮設式などに比べ各種許可が不要であり、コンテナが積載されるトレーラーはレンタルが可能であるなど、コスト面で優れていることからトレーラーハウス型のモバイル交番を試験的に導入した。代々木公園内と国際展示場駅前に試験的に設置され、管轄する警察署の警官が24時間体制の4交代制度で勤務する。試験運用後に評価と必要台数や設置場所の決定を行い、今後、各種大型イベントが開催される際に設置される計画となっている。なお、北海道ニセコ地区を担当する倶知安警察署では、世界的に有名である「ニセコアンヌプリ」に訪れる多くのウィンタースポーツ観光客に対応するため、毎年シーズン中は麓にトレーラーで運搬可能な臨時の移動式交番が設置されている。この他、熊本県警察では度重なる豪雨災害の経験から2005年にキャンピングカーをベースとした警察官の待機所を目的とした移動交番(移動駐在所)が導入されている。
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