科学性と非科学性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 22:28 UTC 版)
自然科学と比べると、不確定要素の大きい人間が関わるできごとが研究対象であるゆえ、数理化・実験が困難な分野が多い人文学・社会科学の中において、経済学では、積極的に数理化がなされ、その検証が試みられている。そうした性質に着目し、経済学は「社会科学の女王」と呼ばれることがある。 しかし、心理が関与する人間の行動、および、そうした人間が集団を構成した複雑な社会を数理的にモデル化することは容易ではない。現実の経済現象の観察、モデル構築、検証という一連の循環的プロセスは、いまだ十分であるとは言えないし、本当にそうした手法が経済学の全ての対象に対して実現可能であるのかどうかも定かではない、とされることもある。また、客観的に分析しているようであっても、実際には多かれ少なかれ価値判断が前提として織り込まれているということやそうでなければならないことは、上述のごとくケインズやコースが指摘している。また、経済学には多かれ少なかれ経済思想およびイデオロギーが含まれる。
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