禅天魔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 09:10 UTC 版)
禅宗は、釈迦が華を拈(ひね)り、大衆の中で大迦葉だけがその意味を悟って破顔微笑(はがんみしょう)した。これを拈華微笑(ねんげみしょう)、以心伝心(いしんでんしん)、見性成仏(けんしょうじょうぶつ)といい、それを以って仏法の未来への附属を大迦葉に与えたとしている。『大梵天王問仏決疑経』の中に「正法眼蔵・涅槃妙心・実相無相の法門があり、文字を立てず教外に別伝して迦葉に付属する」との経文通りに承伝してきた。 しかし不立文字・教外別伝(ふりゅうもんじ・きょうげべつでん)等と説き、経文を否定している。これは凡夫である自己を過信した仏法を破壊する業(わざ)である。『涅槃経』では「仏の所説に順ぜざる(したがわない)者あれば、当に知るべし、これ魔の眷属なり」と説いている。また、『大梵天王問仏決疑経』等の経典を引用するのは「不立文字」と矛盾する、自語相違である。従って禅は天魔の所業である、という。
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