禁裡塚古墳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/22 22:25 UTC 版)
禁裡塚古墳(きんりづかこふん)は、養父市大藪字中西にある古墳。大藪古墳群の中央に位置する。 墳形は円形で、南北35メートル・東西32メートル・高さ9メートルを測る。墳丘周囲には周溝が巡らされる。主体部の埋葬施設は両袖式の横穴式石室で、東方向に開口する。石室の規模は次の通り。 石室全長:13.9メートル 玄室:長さ5.97メートル、幅2.79メートル、高さ3.6メートル 羨道:長さ7.93メートル、幅1.54メートル、高さ2.3メートル 石室は但馬地方で最大規模になる。墳丘の中心は玄室の中心に位置する。玄室の奥壁は4段積みで、側壁は基底石を4石とする4段積みで構築される。また石室の内面には赤色顔料の塗布が認められ、開口部には閉塞石が残存する。副葬品は詳らかでないが、石室内で装飾付須恵器片が採集されている。 築造時期は古墳時代後期の6世紀後半頃と推定される。なお、禁裡塚古墳の西側周溝内には裏塚古墳があり、陪塚的性格が指摘される。 玄室(奥壁方向) 玄室(羨道方向) 羨道(開口部方向) 羨道(玄室方向) 開口部の閉塞石
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