祭りや神話伝承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/07 19:18 UTC 版)
タイロナ人は、頭飾りや衣服に鳥の羽を非常に美しく飾っていた。トウモロコシの収穫の祭り、つまり夏至の時期になるとコンゴウインコや外の鳥の羽毛を刈る伝統儀礼を行なった。タイロナの神話や伝承によると、タイロナには、文字記録には残っていないし、ムイスカのように他の文化で起こったように山岳地帯へ入っていく植民地時代のクロニスタ(年代記作者)もいなかったため、ほとんどどのような神かはわかっていないが、とにかくたくさんの神々があったようである。コギ族をはじめとする山岳地帯に生き残っている部族には、タイロナの創世神話が伝えられている。その創世神話によると、すべてが存在する以前は、世界は暗闇に覆われており、すべては暗黒であった。そういったときであっても宇宙の女神が生きており沸き出でるようにして現れた。宇宙の女神から最初の男が生まれ、光が訪れた。それが最初の日であった。生まれて間もないいわゆる最初の男、Sintanaは、成長してたくましい男となり最初の「マニカトス」、つまり軍勢を組織した。しかし、世界はまだ出来上がっていなかった。Sintanaは、一人で生きていた。宇宙の女神はつむぐことを知っていたので、糸を巻いて大きな紡錘をつくった。それを山頂に釘付けにたくさんの糸を引き出した。たくさんの糸が引き出されると山の周りを丸く囲むように並べられた。宇宙の女神は、円を作っている間に「私の子供たちである地よ!現れよ!」と命じると世界が形成されたという。
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