磐城沖ガス田
【英】: iwaki-oki gas field
福島県双葉郡楢葉町の沖合約 40km の陸棚(水深 154m )に位置するガス田。 帝国石油(株) とエッソ社の共同事業として、1973 年 11 月に発見され、1984 年 7 月に生産が開始された。操業会社は帝国石油株の子会社である磐城沖石油開発(株) 。海上の施設はプラットホーム 1 基。生産されたガスは海底パイプライン(外径 324mm 、長さ 41km )で楢葉町に建設されたガス処理プラントに送られ、ガスは同プラントに隣接する東京電力(株) 広野火力発電所に燃料として販売されている。 地質区としては阿武隈沖盆地に属し、集ガス形態は背斜構造。主ガス層は第三紀漸新世~中新世の砂岩(3 枚)で、深さは 2,000~2,100m である。究極可採埋蔵量は 35~55 億 m3 と見積もられている。 2002 年の生産量は、ガス 55.2 万 m3/日(1,950 万立方フィート/日)、コンデンセート 7kL/日(44 b/d )、同年末の累計生産量は、ガス 47 億 6,300 万 m3 (1,680 億立方フィート)、コンデンセート 6.2 万 kL(39 万 bbl)と公表されている。 主文献『石油地質・探鉱用語集』(1989)、『日本の海洋石油開発』(1990)、磐城沖石油開発(株) のパンフレット、『石油・天然ガス資源に未来を拓く』(2004) (齊藤 隆、2006 年 3 月) |

磐城沖ガス田
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磐城沖ガス田(いわきおきガスでん)は、福島県双葉郡楢葉町沖の太平洋上で操業していたガス田[1]。1973年に発見され、2007年に採掘を終了した[1][2]。
概要
沖合40㎞に位置するガス田であり、1973年に帝国石油とエッソによって発見された[2]。1984年より商業生産を開始、海上プラットフォーム1基が設置され、採掘された天然ガスはパイプライン輸送され、東京電力・広野火力発電所で使用された[1]。ガス貯留層は、深度約2,000mの背斜構造の第三紀層砂岩[2]。2007年に採掘を終了し、2010年にはプラットフォームも解体された[1]。総生産量は天然ガスが約56億立方メートル、コンデンセートが約71,840kl[1]。
脚注
- ^ a b c d e 国際石油開発帝石株式会社 (2010年4月28日). “磐城沖ガス田の生産操業終了に伴う関連施設の撤去作業の開始について”. 2021年4月18日閲覧。
- ^ a b c 齊藤隆 (2006年3月). “石油・天然ガス資源情報 > 磐城沖ガス田”. 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構. 2021年4月18日閲覧。
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