破壊と保存、社会的認知
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/02 09:14 UTC 版)
「トインビー・タイル」の記事における「破壊と保存、社会的認知」の解説
交通量の多い道路や高速道路のオンオフランプの真ん中にあるタイルは摩耗が早く、再舗装の犠牲になることもあるが、小さいタイルや横断歩道の近くにあるタイルは状態が良い。 これまでに何百枚ものトインビー・タイルが、通常の道路整備の過程で破壊されてきた。シカゴ市当局はこのタイルを「破壊行為」と断定し、「落書きと変わらない」と判断して、見つけたタイルを撤去している。 フィラデルフィアのチェスナット・ストリートが舗装された際には、タイル設置者が「敵」への暴言を吐いたと思われる大きなタイル群が破壊された。1枚のタイルは1996年から破損して読めなくなっている。それは、アルゼンチン・ブエノスアイレスのタルカウアーノ通りとサンタフェ通りの角にある。 トインビー・タイルを保存するための公的または民間の機関は存在しない。多くのタイルは、破壊される前に撮影された写真としてのみ存在している。トインビー・タイルは、『ニューヨーク・タイムズ』紙、『シカゴ・サンタイムズ』紙、『デア・シュピーゲル』オンライン版、NPRなど、アメリカやヨーロッパのメディアで注目されている。2011年、フィラデルフィア在住の映像作家、ジャスティン・デュール、ジョン・フォイ、コリン・スミス、スティーブ・ワイニックの4人が、トインビー・タイルをテーマにした独立系のドキュメンタリー映画"Resurrect Dead: The Mystery of the Toynbee Tiles"(死者は蘇る: トインビー・タイルの謎)を公開した。この作品は、2011年のサンダンス映画祭の米国ドキュメンタリー部門に選出され、フォイは同部門の監督賞を受賞した。 2015年10月現在、フィラデルフィア市当局の道路管理部門は、トインビー・タイルをストリートアートとして認め、「トインビー・タイルのうち1つか2つは、それを除去するための迅速かつ手頃な方法がある場合に限り、保存する」としている。
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