破壊と崩壊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 06:05 UTC 版)
熱中性子を捕獲したウラン236は核分裂せずウラン237となり、これは急速にベータ崩壊してネプツニウム237となる。ただしウラン236の中性子吸収断面積は小さく、この反応は熱中性子炉の中では頻繁には起こらない。使用済み核燃料は典型的には 0.4%のウラン236を含む。ネプツニウム237は吸収断面積が大きいので、さらに他の中性子を吸収してネプツニウム238となり、これは急速にベータ崩壊してプルトニウム238となる。ウラン236および他の大部分のアクチノイドは、核兵器中や高速炉中の高速中性子によって核分裂可能 (fissionable)である。ここ数十年、少数の高速炉が調査のために用いられて来たが、これがエネルギー生産の手段として広く用いられるかは不透明である。 ウラン236は半減期 2342万年でアルファ崩壊してトリウム232になる。これは核燃料サイクルで作り出される他のいかなる人工アクチノイドや核分裂生成物よりも寿命が長い (これより長い 8000万年の半減期を持つプルトニウム244は核燃料サイクルでは意味があるほどの量は生成されない。また、これより長い半減期を持つウラン235とトリウム232は天然に産出する。)。
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