研究・教育の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/21 07:28 UTC 版)
ヨーロッパでは古代南アラビアからの碑文は18世紀以来すでに知られていたが、ヴィルヘルム・ゲセニウス (Wilhelm Gesenius, 1786-1842) と彼の指導学生エミル・レーディガー (Emil Rödiger) が1841/42年にはじめて互いに独立に古代南アラビア文字の解読に大部分成功した。その後19世紀の後半にジョゼフ・アレヴィ (Joseph Halévy) とエドゥアルト・グラーゼル (Eduard Glaser) が数百の古代南アラビア語の碑文・印刷物・複製をヨーロッパに持ちこんだ。この大量の材料にもとづき、フリッツ・ホメル (Fritz Hommel) が1893年にはすでに選文集と文法の試論を発表していた。彼の後ではとりわけサバ語の専門家ニコラウス・ロドカナキス (Nikolaus Rhodokanakis) が古代南アラビア語の理解に向けて重要な進歩をなしている。古代南アラビアの文字・文書の完全に新たな領域が、1970年代以来、石筆でサバ語が書かれた木製円筒 (Holzzylinder) の発見を通して開かれてきている。まだ未知の文字と多数の理解不能の単語とがサバ語研究に新たな問題を提示しており、今日までこの木製円筒は完全には理解されていない。 ドイツ語圏では古代南アラビア語はセム語研究の枠組みのなかで教えられており、古代南アラビア語のための独立した大学のポストは存在しない。セム語の特徴を学ぶにはより断片的でなく得られている言語が必要であるので、古代南アラビア語の学習は少なくとも他のセム語に関する知識を前提としている。通常、学習は南アラビア語の文法の入門が与えられ、それからある程度長いテクストの講読に進むことになる。
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