盲ろう児・者の教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/02 15:55 UTC 版)
盲・聾・養護学校等に在籍している盲ろうの幼児・児童・生徒は、1998年の国立特殊教育総合研究所の実態調査によれば、338人が特定される。 盲ろう児の教育には、2つの面で大きな困難がある。 一には、重度の情報障害。目や耳から自然に入ってくる情報がないため、努力しなくても知識を得る「偶発的」学習がないということ。 二には、重度のコミュニケーション障害があるということ。 これら2つの困難により、盲ろう児の教育には特段の配慮が求められる。よって、通常の2倍3倍もの時間が必要な場合が多い。現在の日本における6・3・3制の学校制度では時間が足りないとも言われているが、2、3のケースを除いては、例外が認められていないのが現状である。 「盲ろう児・ 者」の教育及び福祉に関する全国的な研究会として「全国盲ろう教育研究会」がある。会員は、盲ろう教育にかかわる学校教員、盲ろう当事者、盲ろう児・者の家族、盲ろうの療育・リハ・医療・通訳介助等にかかわる専門家および研究者等、多岐にわたる。毎年、夏に研究協議会を開いている他、研究紀要を通して、全国各地での盲ろう児教育の実践事例や研究の報告を行い、情報や新しい試みを分かち合い、盲ろう児者の教育と福祉へ貢献している。 また、教育相談を受け付けている機関としては、「独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所」があり、FAX とメールで相談ができる。
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