白血球数の基準値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 07:10 UTC 版)
内科学の代表的な教科書では白血球の基準値は3500〜9500/µLとされている。しかし末梢血内の白血球数は個人差が大きく、また一個人内でも短時間で変動する。そのために検査機関ごとに、あるいは成書ごとに基準値の設定には差があり、成人では基準下限値は3300〜4000/µL、基準上限値は8000〜11000/µLと幅がある。新生児および乳幼児は成人より数が多く、新生児では20000/µLを超えることも珍しくない。また、新生児から乳児期にはリンパ球の割合が高く、70%程度になる。 疾患などがあると、基準値より増加、減少する。 基準値より増加の場合→白血球増多症(英: Leukocytosis) 50,000/µL以上 白血病、骨髄増殖性疾患、栗粒結核、敗血症、悪性腫瘍 10,000〜50,000/µL 感染症、自己免疫疾患、代謝障害、薬物中毒、白血病、骨髄増殖性疾患、ステロイド剤の影響、ストレス、喫煙、妊娠 基準値より減少の場合→白血球減少症(英: Leukopenia) 1,000〜3,000/µL 再生不良性貧血、抗ガン剤・放射線治療の副作用、薬剤アレルギー、ガンの骨髄転移、骨髄異形成症候群、悪性貧血、脾機能亢進、腸チフス、ウイルス感染症、骨髄線維症、粘液水腫、AIDS、無顆粒球症 1,000/µL以下 1,000〜3,000/µLと同じ 上記の疾患などは白血球数の増減があるが、白血球数だけでは確定診断できない。
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