白血球の核形の左方推移
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 07:10 UTC 版)
好中球は、正常な状態では末梢血中に分葉核球(2〜3葉が多い)が多く認められる。 感染症等の場合、免疫応答による好中球増加が見られるが、その初期の段階では桿状核球が増加し、さらに幼若な後骨髄球や骨髄球が末梢血に出現することがある。出血性貧血や、医療行為による骨髄抑制などによる汎血球減少からの回復期にも同様のことが起きる。このような一核細胞の増加を、核の左方推移と呼ぶ。好中球を急速に動員しなければならない事態のために、最終成熟形態でない好中球も動員されるためと思われる。 上記は炎症や「造血の立ち上がり」に見られる一過性の左方推移の例であるが、骨髄異形成症候群や慢性骨髄性白血病などの場合は骨髄球-顆粒球系細胞の分化成熟能力自体に異常を生じているため、左方推移状態が持続する。 なお、逆に分葉核球の比率が増えた状態=右方推移は、悪性貧血などのときに起こる。
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白血球の核形の左方推移
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 22:19 UTC 版)
好中球は、正常な状態では末梢血中に分葉核球(2〜3葉が多い)が多く認められる。 感染症等の場合、免疫応答による好中球増加が見られるが、その初期の段階では桿状核球が増加し更に幼若な後骨髄球や骨髄球が末梢血に出現することがある。出血性貧血や、医療行為による骨髄抑制などによる汎血球減少からの回復期にも同様のことが起きる。このような一核細胞の増加を「核の左方推移」と呼ぶ。好中球を早急に動員しなければならない事態のために、最終成熟形態でない好中球も動員される為である。 上記は「造血の立ち上がり」にみられる一過性の左方推移の例であるが、骨髄異形成症候群や慢性骨髄性白血病などの場合は骨髄球-顆粒球系細胞の分化成熟能力自体に異常を生じているため、左方推移状態が持続する。なお、逆に分葉核球の比率が増えた状態=右方推移は、悪性貧血などのときに起こる。
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