発表の経緯と反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 06:48 UTC 版)
「エンストローム論文」の記事における「発表の経緯と反応」の解説
この論文は、英医学誌BMJに発表される以前の1996年に、統計上の瑕疵のため、JAMAへの論文掲載を却下(reject)されていた が、エンストロームらは1999年の再調査によってこの点は解消したとしている。 この論文が発表された際、この論文を1面記事で伝えたガーディアン紙など英各紙は、エンストロームがたばこ会社から研究資金を受けていることを指摘、「無害性を強調し過ぎているきらいがある」との英国の専門家のコメントを紹介している。なお、この研究の利害上の中立性や、研究そのものの科学的妥当性に関し、米国がん協会 (ACS) などによる批判が、発表当初から存在していた。 発表直後の批判はBMJにまで及び、同誌の論文査読体制の適正さを疑問視する声も上がった。BMJに寄せられたLetterの中には「このような論文が掲載されるとは、BMJの査読者には本物の専門家がいないに違いない。この論文に関するBMJのプレスリリースもまるでたばこ産業が書いたかのようだ」とBMJを強く非難するものもあった。 2006年のたばこ会社による詐欺事件裁判の判決において、本論文はたばこ会社による科学操作の証拠の一つとされた。
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