発展型ジェミニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 03:45 UTC 版)
詳細は「Advanced Gemini」を参照 マーキュリーおよびジェミニ宇宙船の元請だったマクドネル社はアポロ宇宙船の入札にも参加していたが、ノースアメリカン社に敗れていた。マクドネル社は後に、派生的な応用計画を提案することでジェミニ計画を拡張することを模索した。その提案によれば、宇宙船は地球から遠く離れた宇宙空間を飛行することができ、またアポロよりも早く安いコストで有人月面着陸を達成することさえできたが、それらの提案はNASAに退けられた。 この一連の応用計画は発展型ジェミニ計画とみなされ、その中には軍事的飛行や宇宙ステーションへの人員や物資の輸送、さらには月飛行などが含まれていた。月飛行の提案には、アジェナ標的衛星のために開発されたドッキング装置を、宇宙船を月に送り込むことができるセントールのようなより強力な上段ロケットに乗せて再使用することから、ジェミニを改造した宇宙船で月面着陸を可能にさせることまで含まれていた。この応用計画は、アポロより前に有人月周回飛行を達成し、アポロ宇宙船が危機に陥った際に飛行士を救出したり緊急避難場所を提供することなども含み、さらにはアポロ計画そのものに取って代わるものにさえなるはずであった。 発展型ジェミニの提案の中には、当初の設計から変わっていない「在庫品」の宇宙船を使用することも含まれていたが、一方でその他のものは、より多くの飛行士が搭乗でき、宇宙ステーションとドッキングし、月を訪れ、その他の飛行計画を実行することができる改造型であることを特徴としていた。また検討された改造の中には、宇宙船に航空機のような翼をつけたりパラセールを搭載するなどして、水平着陸を可能にさせるものなどもあった。
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