當代遺跡・大ネギ遺跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 21:30 UTC 版)
「山梨県立博物館」の記事における「當代遺跡・大ネギ遺跡」の解説
当博物館の立地する笛吹市御坂町域にあたる甲府盆地東部の笛吹川左岸地域は、近隣に縄文時代中期の大規模集落遺跡である花鳥山遺跡をはじめとした縄文遺跡が分布しており、また古代甲斐国の政治的中心に地域に属していたことから平安時代の集落遺跡も見られる。特に隣接する県教育センター敷地内には平安時代の集落遺跡で祭祀遺物や動物遺体が出土している地耕免遺跡が所在しており、当初は博物館の建設予定地内も遺跡の一部であると考えられ、2002年(平成14年)5月には地耕免遺跡の一部として調査が開始された。 博物館の建設予定地や駐車場、緑地など予定施設内全域にわたる試掘調査が行われた結果、地耕免遺跡は博物館敷地内には及んでいないことが判明し、敷地南東縁から縄文時代前期末の當代遺跡、建物予定地からは平安時代の大ネギ遺跡と新たに2か所の小規模な遺跡と、それに伴う遺物が新たに検出された。同年8月には改めて當代遺跡・大ネギ遺跡の本格的な発掘調査が開始された。當代遺跡は竪穴式住居跡1軒、土坑1基が検出され、前期終末期の住居内からは縄文式土器の土器片や台石、石皿などの石器群が出土している。住居内には土器式埋甕炉が存在し、これは県内で類例が見られない特殊な形式であることから注目されている。 大ネギ遺跡は幅1メートルの溝状遺構が確認されており、土師器や灰釉陶器などの土器類に伴い県内で類例の少ない土錘が出土している。
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