男性専用車両導入の要望
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 20:14 UTC 版)
「日本の女性専用車両」の記事における「男性専用車両導入の要望」の解説
上記のような理由や、「(痴漢をする側である)男性の方を隔離するべき」という理由により、男性のみが利用できる車両、すなわち男性専用車両を導入すべきであるとの主張を行う者もいる。これに加え、男女の乗車車両を分離すべきであるとの主張を行う者もいる。警視庁も、痴漢対策としてこの「区分乗車」の試験導入を鉄道会社に要請したことがある。また、女性専用車両には反対の立場をとりながらも、老人などより広い交通弱者のための専用車を求める意見もある。一方、男性専用車両を導入するということは女性専用車両の存在を認めることになり、「女性専用車両があるなら、男性専用車両も導入すべき」というのは「目には目を」の発想で、一方的な差別は解消されるものの差別自体はなくならない、そもそも専用車両というのは「女性用」の場合も「男性用」の場合も、法的には存在し得ないので、「男性専用車両を導入すべき」と言うのは、実はあり得ない主張だという意見もある。 鉄道事業者に対し、男性専用車両の導入が要望された例もある。 2008年2月1日に大阪市営地下鉄御堂筋線痴漢捏ち上げ事件が発生した後、大阪市交通局には男性専用車両の導入・男女の乗車車両の分離を要望するメールが20件以上寄せられたが、同局は「現状では女性の保護を目的に行っている、痴漢そのものをなくす取り組みが主眼」とし、男性専用車両の導入は「検討段階にもない」と回答した。 2009年6月24日に開催された西武ホールディングスの第4回定時株主総会では、痴漢および痴漢冤罪の防止を目的として、株主が西武鉄道に対して男性専用車両の導入を提案したが否決されている。 2011年9月の東京都議会における公営企業委員会では、都営地下鉄における男性専用車両の導入に関する陳情が出されたが、不採択とされた。 上記の要望はいずれも不採用となり、2017年現在、日本国内で男性専用車両が導入された例はない。 2017年6月にマクロミルが関東地方の500人を対象に行った調査では、全体の69.4%が男性専用車両の導入に賛成し、男女別では男性は65.1%、女性は73.9%が賛成に回った。
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