田谷主計官の発言内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 19:07 UTC 版)
「昭和三大馬鹿査定」の記事における「田谷主計官の発言内容」の解説
1987年12月23日に運輸・郵政担当主計官であった田谷が語った内容は、以下のようなものである。 (整備新幹線は)もともと投資採算性はなく、建設すれば国民に多大の負担をあたえるのは必至であり、(促進派は)いわば腕力でやろうとしているが、実際の工事費は計画の何倍にもなり、何のために国鉄再建したのか分からなくなる。 昭和の三大バカ査定、と言われるものがある。それは戦艦大和・武蔵、伊勢湾干拓、青函トンネルだ。 (青函トンネルについては)官民一体で要望しながら、できあがってみれば無用のものだという声が出ている。伊勢湾干拓は、台風の後に大堤防を造ってはみたが、干拓がその外で行われ、無用の長物となった。(そのうえで、やや勢いに乗って)航空機時代の到来を見極められずに、大艦巨砲主義を固守し、大和・武蔵を建造したように、いまから新幹線を造っても時代遅れ。整備新幹線計画実施を大蔵省として認めれば他を押しのけて「三大バカ査定」の一つに数えられるだろう。 (整備新幹線促進派の議員たちは)「建設費も維持費も国に出せ」といい、その上に「固定資産税も免除せよ」といっているが、それではまるで「オンブにダッコに、オシッコ」だ。 新幹線は完成まで十年か二十年かかる。どうせチンタラ造るんだろうから、できた時にはすでに前時代の遺物になっている。 私が地方の住民なら新幹線がほしい。しかし建設しても利用者は少ない。一方で膨大な都会の通勤者が殺人的ラッシュにあえいでいる。
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