生息時代・地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/06 00:43 UTC 版)
他の大型哺乳類が少ない南アメリカ大陸で適応拡散を遂げ、様々な形態の種が表れている。その形態はあたかも平行進化の見本市のごとき様相を呈しており、ゾウのように鼻の伸びたピロテリウム、カバに似たトクソドン、ウマと同じく蹄が一本になったトアテリウム、ラクダに似たマクラウケニアなど、別系統であるはずの旧世界の哺乳類たちによく似た形態に進化しているものも多い。 鮮新世中期の約300万年前にパナマ地峡が形成され、北アメリカ大陸の哺乳類たちが南アメリカ大陸に移住するようになると、生存競争に敗れニッチを奪われた種が次々と絶滅し、午蹄中目は大きく衰退した。滑距目や南蹄目の一部の種はそれでも命脈を保ち続けたが、更新世には絶滅した。更新世末期、最終氷期の終盤になるとベーリング地峡を渡って南北アメリカ大陸にホモ・サピエンスすなわち現生人類(南米のインディオ、北米のインディアンの祖先集団)が移住すると、大型哺乳類の多くの種が急速に絶滅したが(それまで南北アメリカ大陸は人類が足を踏み入れたことがなく、人間に警戒心を持たない動物達は狩猟などに対処する術をもっていなかった。このため、彼等の絶滅は人類による関与が大きいとされる)、その中にマクラウケニアなどの最後の午蹄中目が含まれているのか、あるいは既に人類の到達以前に滅んでいたのかははっきりしていない。
※この「生息時代・地域」の解説は、「午蹄中目」の解説の一部です。
「生息時代・地域」を含む「午蹄中目」の記事については、「午蹄中目」の概要を参照ください。
- 生息時代・地域のページへのリンク