環の準同型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 14:00 UTC 版)
環準同型とは環における乗法と加法に対して可換であるような写像である。単位的環 R1 から単位的環 R2 への(単位的環)準同型 f とは、 f ( a + b ) = f ( a ) + f ( b ) {\displaystyle f(a+b)=f(a)+f(b)} f ( a b ) = f ( a ) f ( b ) {\displaystyle f(ab)=f(a)f(b)} f ( 1 ) = 1 ′ {\displaystyle f(1)=1'} が成り立つような R1 から R2 への写像のことをいう。ここで、1 は R1 の単位元、 1' はR2 の単位元をそれぞれ表している。準同型 f が全単射であるとき、同型(写像)と呼び、R1 と R2 は同型であるという。準同型の核はイデアルになり、次の準同型定理が成り立つ; R1/Ker f と Im f とは互いに同型である。 A が単位的可換環で f(X) が A に係数を持つ一変数多項式であるとする。A を係数とする一変数多項式環 A[X] の、f(X) によって生成される単項イデアル (f) による商を R とすると、R から A への環準同型を考えるということは A における f の根を考えることと同値になる。
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環の準同型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/28 18:55 UTC 版)
詳細は「環準同型」を参照 代数学では普通のことだが、二つの対象の間の写像のなかに、今考えている対象の構造に関する準同型と呼ばれるものを考えることができる。環の場合、写像 f: R → S は f(a + b) = f(a) + f(b), f(ab) = f(a)f(b) および f(1) = 1 を満たすとき環準同型と呼ぶ。これらの条件から f(0) = 0 となることは保証されるが、乗法単位元 1 を保つという仮定はほかの二つの条件からは導出されない。またこのとき、S の元 s への R の元 r による積を r · s := f(r) · s で与えるものと理解することにより、S は R 上の環とも呼ばれる。 準同型 f の核および像がそれぞれ ker(f) = {r ∈ R : f(r) = 0} および im(f) = f(R) = {f(r) : r ∈ R} で定義される。両者はそれぞれ R のイデアルおよび S の部分環を成す。
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