現代ナワトル語の敬語表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 20:01 UTC 版)
中央メキシコの農村地域の散在するコミュニティで話されているナワトル語は、社会的距離と敬意を表すために敬語のシステムを利用しており、メキシコのプエブラとトラスカラのマリンチェ火山地域で話されるナワトル方言の敬語は、4つのレベルに分けられる。「intimate or subordinating」がレベルⅠ、「neutral, socially distant」または「respectful between intimates」がレベルII。 「noble」または「reverential」がレベルIII。 「compadrazgo」または「maximally social distant」がレベルIV。 レベルIは通常、非年齢の仲間や非親族によって使用され、リスナと動詞の接頭辞または接尾辞に関してマークされていないがレベルIIは、動詞の接頭辞on-でマークされ、親とtimate間で使用される。一部のナフアトル語話者は1人のリスナーに対してレベルIとレベルIIを交互に切り替えることが観察されており、両方のレベルの使用はある程度の敬意を示すか、リスナーを従属させないと考えられている。レベルIIIは、接頭辞on- 、再帰接頭辞mo- 、および動詞の語幹に基づく適切な推移性接尾辞によってマークされ、レベルIIIの動詞は 敬称接尾辞-tzinōaでさらにマークすることができる。最後にレベルIVは通常、儀式的な親族関係を共有する人々(例えば、親がゴッドパレントと、ゴッドパレントが同じ子のゴッドパレントと)の間で使用される。レベルIVは プロクリティック (つまり、次の単語に依存し、英語の単語「a」または「an」などの接辞と同様に機能する単語) maによってマークされ、レベルIVのもう1つの重要な側面は、レベルIからIIIのすべてが2人称形式を使用するのに対して、3人称でリスナーに対応することであり、この3人称形式を使用することにより、最大限の社会的距離が達成される 。
※この「現代ナワトル語の敬語表現」の解説は、「敬語」の解説の一部です。
「現代ナワトル語の敬語表現」を含む「敬語」の記事については、「敬語」の概要を参照ください。
- 現代ナワトル語の敬語表現のページへのリンク