現代における古代ギリシア語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 21:38 UTC 版)
「古代ギリシア語」の記事における「現代における古代ギリシア語」の解説
20世紀初頭までは、西洋の教育制度においてラテン語と古代ギリシア語の学習はカリキュラム内で重要な位置を占めていた。今でもヨーロッパでは、イギリスのパブリック・スクールやグラマー・スクール、イタリアの文科高等学校、ドイツの文科系ギムナジウムのような伝統校・エリート校では、古代ギリシア語が必修科目や選択科目となっていることがある。たとえばドイツでは2006年7月現在、15000人の生徒がギリシア語を学んでいる(ドイツ連邦統計局調べ)。ドイツ以外にも、世界中の主要な大学で西洋古典学としてラテン語とともに今なお教えられている。 フランスでは中学2年からラテン語と古代ギリシア語を学ぶことができる。 教育以外の現場での用例としては、ヨーロッパ諸言語で専門用語を新造するときが挙げられる。文学界では例外的に、ヤン・クルジェサルドが韻文・散文を書いたことがある。また、『アステリックス』がアッティカ方言版で何巻か出版されているほか、『ハリー・ポッターと賢者の石』、『星の王子さま』、『ピーターラビットのおはなし』など若干の文学作品(ほとんどは児童文学)の古代ギリシア語訳もある。 主にギリシア国内に限定されるが、敬意・賞賛・嗜好を示したい団体や個人によって用いられることもある。現代のギリシア人が部分的であっても古代ギリシア語(アルカイック期は除く)を理解できるという事実は、現代ギリシア語とその先駆となる言語の密接な関係を物語っている。
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