物理構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 06:48 UTC 版)
HD DVDとBlu-ray Discでは物理的には記録層の深さ(保護層の厚さ)の違いがあり、HD DVDではDVDと同じ0.6mm厚であるのに対しBlu-ray Discは0.1mm厚である。この違いが様々な影響をもたらしている。 HD DVDではDVDと記録層の深さが同じため、現行のDVDのプレス施設を一部流用することが可能でありコスト面では有利だと言われている。 Blu-ray Discは保護層の薄さにより当初は傷に弱く、最初に製品化された記録型ディスクはDVD-RAMのようなカートリッジに収められていた。しかしTDKが開発したDURABIS技術などにより克服し、この点に懸念を示していたワーナー・ブラザースなどの支持を獲得した。2006年以降はBlu-ray Disc・HD DVDともCDやDVDと同様に裸のディスクで取り扱われる。 記録層が浅いBlu-ray Discは記録密度を上げるのが比較的容易なため、片面一層25GBの記録が可能であるのに対しHD DVDにおいては片面一層15GBである。 Blu-ray Discはより高密度なため最大転送速度も速く、標準転送速度ではBlu-ray Discが53.95Mbps、HD DVDが36.55Mbpsである。1倍速はともに約36MbpsであるがBD-Videoでは1.5倍速(53.95Mbps)が標準転送速度であり、BD-Video再生には通常2倍速以上のドライブが使われる。 片面2層にHD DVDとDVDを記録した「HD DVDツインフォーマットディスク」がHD DVDの発売当初(2006年3月)の段階から製品化されている。一方Blu-ray DiscとDVDのツインフォーマットディスクは2009年2月に製品化された。
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