火星の人とは? わかりやすく解説

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火星の人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/23 09:12 UTC 版)

『火星の人』
The Martian
作者 アンディ・ウィアー
アメリカ合衆国
言語 英語
ジャンル SF小説
刊本情報
刊行 2011年自費出版
2014年2月(クラウン・パブリッシング
受賞
第46回星雲賞海外長編部門
日本語訳
訳者 小野田和子
ウィキポータル 文学 ポータル 書物
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火星の人』(かせいのひと、原題: The Martian)は、アメリカ合衆国のSF作家アンディ・ウィアーSF小説日本語版は2014年小野田和子の訳でハヤカワ文庫SFから刊行された。第46回星雲賞海外長編部門の受賞作。2015年には『オデッセイ』として映画化もされている。

概要

ウィアーの商業デビュー作で、もともとWeb小説として連載していたものが2011年自費出版され[1]2014年クラウン・パブリッシングより再出版されるという形で刊行された。2035年火星を舞台に、一人取り残されたアメリカの宇宙飛行士マーク・ワトニーのサバイバルを扱ったストーリーとなっている[2][3][4][5]

アンディ・ウィアーは本作の執筆により、2016年に優秀な新人SF作家に与えられるジョン・W・キャンベル新人賞を受賞した。また日本語版は第46回星雲賞海外長編部門を受賞した他、『SFが読みたい! 2015年版』のベストSF2014海外篇1位を獲得している。

2024年2月11日、本書出版の10周年を記念し新たに書き下ろされた短編『The Martian: Lost Sols』がウィアーのX(旧Twitter)アカウントを通じて公開された[6]。この短編では、破損していたログデータを修復したという形式でログエントリー:ソル488の出来事が綴られている。

あらすじ

作中でマーク・ワトニーが辿った道筋

アレス3ミッションの一員として火星に降り立った宇宙飛行士のマーク・ワトニーは、不慮の事故により一人火星に取り残されてしまう。地球との通信が絶たれ、食料も限られるなか、ワトニーは植物学者とメカニカルエンジニアとしての知識を総動員し、基地内でジャガイモを育て、また地球との通信の確保に奔走する。一方地球でも、衛星写真からワトニーの生存が確認され、彼の救出に向けて動き出す。マーズ・パスファインダーを用いて通信を確立したワトニーは、多くのトラブルに見舞われながらも、アレス4のMAV(火星上昇機)の元に到達。地球への帰還を果たす。

映画

監督リドリー・スコット、主演マット・デイモンで映画化され、2015年10月に20世紀フォックスより配給された[7]。英語版は原作と同じThe Martianの名で配給されたが、日本語版は『オデッセイ』の邦題となっている。映画は2016年にヒューゴー賞映像部門長編部門を受賞した。

書誌情報

脚注

  1. ^ アンディ・ウィアー「火星の人」 映画「オデッセイ」原作SF小説が20万部突破の大ヒット”. アニメ!アニメ! (2016年2月28日). 2018年8月27日閲覧。
  2. ^ Weir, Andy (2015年1月5日). “FaceBook – Andy Weir's Page – Timeline Photos (comment)”. Facebook. 2015年11月16日閲覧。 "Ares 3 launched on July 7, 2035. They landed on Mars (Sol 1) on November 7, 2035. The story begins on Sol 6, which is November 12, 2035." – Andy Weir
  3. ^ Shippey, Tom (2014年2月7日). “Book Review: 'The Martian' by Andy Weir; 'Red Rising' by Pierce Brown”. The Wall Street Journal. オリジナルの2014年2月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140216162437/http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304428004579351000913706472 2014年2月16日閲覧。  {{cite news}}: 不明な引数|deadurl=は無視されます。(もしかして:|url-status=) (説明); 不明な引数|subscription=は無視されます。(もしかして:|url-access=) (説明)
  4. ^ Ayres, Jeff (2014年2月11日). “Andy Weir delivers with 'The Martian'”. Yahoo!. 2014年2月16日閲覧。
  5. ^ Catucci, Nick (2014年2月12日). “The Martian (2014)”. Entertainment Weekly. 2014年3月28日閲覧。
  6. ^ Ten years ago today that The Martian hit shelves. I owe everything that happened since then to my readers. I can't thank you enough. So, for the hell of it, I wrote some additional content for The Martian.”. アンディ・ウィアー X(旧Twitter)アカウント (2024年2月11日). 2024年2月13日閲覧。
  7. ^ McClintock, Pamela (2015年6月10日). “Fox Moves Ridley Scott's 'The Martian' to October”. The Hollywood Reporter. http://www.hollywoodreporter.com/news/fox-moves-ridley-scotts-martian-801733 2015年6月10日閲覧。 

関連項目

外部リンク


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