溶液流延法(solution casting)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 03:01 UTC 版)
「フィルム」の記事における「溶液流延法(solution casting)」の解説
材料を溶媒に溶融させ流動性を持たせた溶液(ドープ)を、表面を平滑にしたドラム(キャスティングドラム)やステンレス製の平滑ベルト上に流し込んで付着させ、これを加熱する工程に通して溶媒を蒸発させ、フィルムを成型する。 フィルムに物理的な圧力を加えないため高分子の配向が起こらず、強度や光学特性などに方向性が生じない。厚み精度が極めて高い。溶融押出成型法に比べ樹脂にかける熱量が低く、熱安定剤などの添加量を低減できる。また、溶液をろ過する工程を設置できるため樹脂の塊(フィッシュアイ)が発生せず、キズもつきにくいため透明性の高いフィルムを成型できる。しかしながら脱溶媒が必要なため特に厚いフィルムの生産性には劣り、また溶剤回収工程などが必要なため設備が大きくなってしまう傾向にある。
※この「溶液流延法(solution casting)」の解説は、「フィルム」の解説の一部です。
「溶液流延法(solution casting)」を含む「フィルム」の記事については、「フィルム」の概要を参照ください。
- 溶液流延法のページへのリンク