湿原保全の検討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 05:41 UTC 版)
1960年代から始まった燃料革命によって里山が利用されなくなると、はげ山にも樹木が生長し樹林が発達する。繁茂した樹木は地中の水分を蒸散によって空中に放散し、その結果湿原に供給される水分が減少して乾燥化が進む。また湿原の内部や周辺に高木が生えるとその樹木が湿原への日射を遮り、日照を好む湿原植物の成長を妨げ、いずれも湿原面積の減少や湿原生物種の減少につながる。兵庫県南部に存在する21の湧水湿地の面積を1975年と2010年で比較した調査では全ての地点で面積の減少が認められた。湿原保全の対策として、2006年1月から3月にかけて丸山湿原群の3湿原において、湿原植生内と周縁部に生育する樹本を皆伐し湿原周辺の山の樹木の間伐を行ったところ、湿原面積が増大し、湿原固有の植物種数が38種から46種に増加した。なおこの時に現状保護のため手つかずであった第二湿原は、2013年に植生管理が行われ公開されている。 管理実施前後の湿原面積(平方メートル)第一湿原第三湿原第四湿原2005年 1,849 231 446 2007年 2,271 306 611
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