渋抜き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 05:32 UTC 版)
渋柿の果肉ではタンニンが水溶性で渋味が強いため生食できず、渋柿を食用にするには果肉が軟らかくなった熟柿(じゅくし)になるのを待つか、タンニンを不溶性にする渋抜きの加工をする必要がある。湯やアルコールで渋を抜くことを動詞で「醂(さわ)す」といい、これらの方法で渋抜きを施した柿は「さわし柿」と呼ばれる。ほとんどの場合収穫後に渋抜き処理を行うが、品種によっては収穫前に樹上で渋抜きを行うことも出来る。渋柿のタンニンの性質は品種間で異なっており、適する渋抜き方法は異なる。 アルコール漬けにする(樽柿)。 アルコールを掛ける。35度のアルコールを少量振りかけ(20 - 30kgに湯飲み茶碗1杯程度)、容器(何でもよい)に密封して1週間置く。 乾燥させる(干し柿)。あんぽ柿、市田柿は干し柿の一種である。 湯抜き(35 - 45℃の湯に浸ける)。紫尾温泉(鹿児島県さつま町)名物「あおし柿」は、渋柿専用の露天風呂に入れる。 米・米ぬかにつける。 炭酸ガス脱渋(大量の渋柿を加工する業務用の方法。家庭でもドライアイスを使えば可能)。 容器にリンゴと一緒に入れ密封して一週間置く。 燻蒸処理 - 甲子柿。 なお、加熱により不溶化したカキタンニンが再び水溶性になり渋くなる現象を「渋戻り」という。
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