消防職員教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 02:24 UTC 版)
初任教育、専科教育、幹部教育、特別教育に分けられる。1962年(昭和37年)の開校から2017年(平成29年)度までに延べ15,929人が修了した。すべての課程を終えることを修了と称し、修了生は修了証書が交付される。ただし、初任教育の修了生は卒業証書を授与され、その他の修了生は修了証書に加え、栃木県章をあしらった記念章も授与される。 初任教育は、新規採用または過去に初任教育を受講していない消防職員を対象として、2018年(平成30年)度は4月9日から9月21日までの115日間開講した。学生はこの間、倫理・法規・服務と勤務などについて学ぶ基礎教育を62時間、予防広報・危険物・火災防禦などについて学ぶ実務教育を212時間、消防活動訓練・救助訓練・機器取扱訓練などを実践する実科教育を531時間履修する。初任教育の伝統行事として長距離歩行訓練がある。体力づくりや助け合いの精神の育成を目的に行われるもので、少なくとも平成初期から行われていた。2021年(令和3年)は5月25日に実施し、消防学校から宇都宮市道場宿町までの往復約40 kmを約10時間で全学生が完歩した。ただ歩くだけでなく、往路は約50 kgの人形を担架で運ぶ訓練も併せて行われた。 専科教育は、警防科・特殊災害科・予防査察科・火災調査科・危険物科・救急科・救助科に細分され、それぞれの専門職員を養成する。毎年開講する科と隔年開講の科が存在し、科によって開講日数が異なる。2018年(平成30年)度は危険物科以外は開講し、最短の特殊災害科は7日間、最長の救急科は41日間の教育訓練が実施された。 幹部教育は、消防司令補・消防士長対象の初級幹部科と、消防司令・消防司令補(人事・業務管理担当)対象の中級幹部科に分けられ、初級幹部科は10日間、中級幹部科は5日間受講する。上級幹部科、新任消防長研修が開講される年もある。 特別教育は水難救助科(8日間)と救急救命士処置範囲拡大等追加講習(講習内容により日数は変動)を毎年開講し、必要に応じてその他の科目・講習を開くことがある。
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