消化酵素製剤としての利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 06:13 UTC 版)
「消化酵素」の記事における「消化酵素製剤としての利用」の解説
日本では一般に胃腸薬(胃薬)として、「消化異常症状の改善」の効能で消化酵素のみ、または制酸薬や漢方を配合して販売されている。アメリカでは、同じ目的での濃厚なパンクレアチンが医薬品であるだけでその他の消化酵素製剤はサプリメント(食品)として販売されている。 乳糖不耐症でもラクターゼ製剤が市販されている。セリアック病では研究段階である。 膵臓の産生する消化酵素の消化能力を上回るほど食べたり、膵臓に機能不全がある場合には問題が生じやすい。膵外分泌機能不全にはよく消化酵素製剤が使われるが、腹痛、消化・吸収不良、便中の脂肪分といった症状をもち、その一般的な原因は慢性膵炎で、慢性膵炎の7割はアルコールの乱用が原因となる。 慢性膵炎、膵臓癌、嚢胞性線維症、糖尿病の膵外分泌機能不全では、膵臓酵素製剤が治療法となり、医薬品が承認されている。まれな病気である嚢胞性線維症では、濃厚なパンクレアチン、またはその製剤であるパンクレリパーゼが使われるが、日本での商品名はリパクレオンで2011年から処方されている。パンクレリパーゼには消化異常症状への効果はない。 麹菌由来の消化酵素へのアレルギーは日本では30年間で3例しか報告がない。 剤形 消化されないよう脂溶性の加工を施すことで、膵外分泌機能不全や脂肪便症での研究では、そうした加工のない消化酵素剤よりも使用量を減らすことができた。
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