消化管障害に関する報告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 09:04 UTC 版)
「ロキソプロフェン」の記事における「消化管障害に関する報告」の解説
詳細は「NSAID潰瘍」を参照 NSAIDs服用による消化管障害に関して、2013年に、本剤の胃・十二指腸潰瘍の発現率に関する日本の臨床データが発表された。 対象と方法:40 - 74歳の健康成人に対し(試験前に内視鏡検査で胃・十二指腸潰瘍がないことが確認されている)、COX-2選択的阻害薬であるセレコキシブ bidとロキソプロフェン tid、およびプラセボを2週間投与し、投与終了後、内視鏡検査を実施し、胃・十二指腸潰瘍発現率について検討した。 結果:上部消化管内視鏡で確認された、胃・十二指腸潰瘍の発現率 セレコキシブbid群→1.4%(1/74例) ロキソプロフェンtid群→27.6%(21/76例) プラセボ群→2.7%(1/37例) セレコキシブ群はロキソプロフェン群よりも、胃・十二指腸潰瘍の発現率が有意に低く(p<0.0001、Cochran-Mantel-Haenszel検定)、プラセボ群と同程度であった。 結論:この試験では、対象が健康成人であること、試験期間が短期であるという限界はあるものの、胃・十二指腸潰瘍発現率に関して、セレコキシブはロキソプロフェンに対する優越性が認められた。副作用に関しては、セレコキシブ群が31.6%(24/76例)、ロキソプロフェン群が50.0%(38/76例)、プラセボ群が18.9%(7/37例)であった。各副作用の重症度はいずれも低かった。
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