洞内の気象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 15:06 UTC 版)
洞内の気温は、洞口付近では外気の影響を受けやすく、季節によって大きく変化するが、洞奥では四季を通して一定で、平均気温は11.3℃、標準偏差0.15℃。そのことから、明治時代以前には天然の冷蔵施設として利用され、種芋や蚕種を保存していた。また、一年を通して93%-95%といった、90%以上の高い湿度が保たれている。また観光洞部分の滴下水および第0水流の水はpH 7.52-8.30で、中央値はpH 7.90である。エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを用いた硬度測定では、Ca2+濃度は81.2-121.1 ppmであった。水の導電率は石灰岩が溶蝕されている度合いの指標となるが、河内風穴の湧泉の導電率は93 µs/cmで、普通石灰岩帯で観察される数値に比べ極めて低い。 大広間の最低部にある水流は渇水期には水音が聞こえる程度で表出しないが、降雨直後の増水時には水面が上昇し、地下河川となって現れることがある。大雨の直後には水深1 m程度のプールとなる。時には洞口から水を吐出することもあるといわれる。
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