洞の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/26 23:02 UTC 版)
樹木の幹は、表面に樹皮があり、その下に皮層や師部・形成層がある。それより内側の木部の細胞は、水を吸い上げたり木を支えたりといった働きは担っているが、細胞そのものは形成層の内側を除けば大部分がすでに死んだ物である。 太い枝が折れた場合、その断面の表面部分は生きた細胞から成るので次第に傷が埋まって再生が行われる。しかし断面の中央部分はそのままになり、場合によってはそこから菌類などが侵入して分解が始まる。その結果、太い枝の内部に空洞を生じ、これが木の洞(うろ)になるのである。 また、非常に太くなる大木の場合、年月がたつと根元の中心部分は時間がたちすぎて分解が進み、大きな洞となる場合もある。古木は自ら空洞を作ることで代謝を減らし、それが長寿の秘訣ともなる。だから、洞があることは木々の自然なものであり、病気などではないと考えたほうがよい。 キツツキの場合、自力で幹に穴を掘ってしまう。彼らは多くの場合、ほぼ垂直の幹の側面から穴を掘り、下向きに掘り進める。
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