民俗音楽としての系統と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 04:45 UTC 版)
「チェコの音楽」の記事における「民俗音楽としての系統と特徴」の解説
チェコは、ボヘミアとモラヴィアの2つの地域に大別される。両者では、その民俗音楽に大きな特徴がある。チェコの指揮者・作曲家のヤロスラフ・フォーゲルは、その違いを次のように述べている。 ボヘミア、モラヴィア西部 モラヴィア東部、南部およびスロヴァキア 音階 全音階的な長短調 長短調以外、ギリシア旋法や教会旋法に近い フレーズ 相称的な構造 非相称的な構造 拍節 厳格で規則正しい拍節構造とリズムパターン 不規則な長さのフレーズ構造 起源 舞踊 歌謡 フォーゲルはこうした特色を、それぞれの歴史的背景の所産としている。すなわち、ボヘミアと西モラヴィアは、ドイツとオーストリアに三方を囲まれ、14世紀のルクセンブルク王朝時代にフランスやイタリアと文化的交流が盛んに行われたのに対し、モラヴィア東部やスロヴァキアはこの時代に辺境の地であったために、それよりも古い時代、10世紀に栄え東ローマ帝国といった東方諸邦と交流の深かった大モラヴィア王国の時代の音楽を受け継いでいると推測している。
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