歴史と汚染状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 21:59 UTC 版)
「ブラックストーン川 (アメリカ合衆国)」の記事における「歴史と汚染状況」の解説
この川は元々「キッタクック」と呼ばれており、これは「潮の干満の影響を大きく受ける川」といった意味である。この辺りが植民地化される前や植民地であった頃は、この川はキッタクックと呼ばれており、そして当時はサケやヤツメウナギが豊富に捕れる川であった。 そして1790年頃からこの川には沢山の製粉を行うための水車が建造されてゆき、いつしかこの川は「アメリカの働き過ぎの川(America's hardest working river)」というあだ名が付けられるに至った。以降、アメリカ合衆国の中でも古くから産業的に利用されてきたこともあり、産業革命以降は汚染が酷くなっていった。そして伝統的に汚染の酷い川として知られるようになった。1900年には、この川が、とっくに汚染されてしまっている川だと、マサチューセッツ州公衆衛生局(Massachusetts Department of Public Health)によって認定されており、染色業に用いられる染料、木工所や金属加工所で用いられる薬品、その他重金属類など、様々な汚染物質が川に流されていたことが知られている。 これらの汚染物質は、ダムなどに溜まっている川底の堆積物などに沈着していった。そして1990年にはアメリカ合衆国環境汚染機関(United States Environmental Protection Agency)が、アメリカ合衆国で最も酷く汚染された川、有毒な物質が河底に堆積した川と述べるに至った。 なお、この川は1998年に、アメリカ合衆国の歴史にとって重要な川の1つとして指定された。また、この川を浄化する試みはなされているものの、2012年現在でも川底の堆積物に沈着した汚染物質は、この地域の生態系に影響を与え続けている。
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