次元と代数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 02:33 UTC 版)
Vを向きつけられた内積空間とし、nをその次元とする。0 ≤ k ≤ n をみたす整数kに対し、ホッジスター作用素とは、k-ベクトル(英語版)(k-vectors)から (n − k)-ベクトル空間への同型写像のことである。この写像の k-ベクトルの像は、k-ベクトルのホッジ双対と呼ばれる。k-ベクトルの空間およびn-k-ベクトルの空間はともに次元 ( n k ) = ( n n − k ) , {\displaystyle {n \choose k}={n \choose n-k},} である。同じ体の上の同じ次元の 2つのベクトル空間は常に同型であるが、標準的方法で同型となるわけではない。しかし、この場合のホッジ双対は、内積とベクトル空間の向き付けを利用することによって、代数における二項係数のパターンを反映した同型を自然にさだめる。またこれによって k-ベクトル空間の内積を導く。自然な定義とは、この双対関係が理論の幾何学的な役割を果たすことを意味する。 最初の興味深い例は、3次元ユークリッド空間 V である。二項係数は 1, 3, 3, 1であり、ホッジ双対は、2つの 3次元空間、V 自身とV から導かれる 2つのベクトルのウェッジ積の空間の間の同型を確立する。詳細は、#例の節を参照。この場合には、まさに伝統的なベクトル解析であるクロス積(外積)である。クロス積は 3次元でのみ定義されるのに対し、ホッジ双対は一般次元で定義される。
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