次元と単位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 10:26 UTC 版)
「ニュートン (単位)」、「国際単位系」、「SI基本単位の再定義 (2019年)」、「国際量体系」、および「次元解析」も参照 力の量の次元は MLT−2([質量]×[長さ]×[時間]−2)である。力の次元が他の量の次元によって組み立てられることは、ニュートン力学において力 F が質量 m と加速度 a の積として与えられること、 F = m a , {\displaystyle {\boldsymbol {F}}=m{\boldsymbol {a}},} 加速度 a が、加減速される時間に対する速度 v の変化の割合、すなわち速度の時間微分として定義されること、 a ( t ) = d v ( t ) d t , {\displaystyle {\boldsymbol {a}}(t)={\frac {\mathrm {d} {\boldsymbol {v}}(t)}{\mathrm {d} t}},} 速度 v もまた、運動する時間に対する位置 x の変化の割合として定義されること、 v ( t ) = d x ( t ) d t , {\displaystyle {\boldsymbol {v}}(t)={\frac {\mathrm {d} {\boldsymbol {x}}(t)}{\mathrm {d} t}},} から導かれる。位置、あるいは変位は基準点に対する距離を測ることによって決定でき、位置の変化量 dx は長さの次元 (L) を持つ。速度は位置の変化量 dx と時間 dt の比なので、次元は長さ (L) に時間 (T) の逆数を乗じた LT−1 となる。加速度についても同様の手続きから量の次元が定まり、加速度の量の次元は LT−2 である。力は加速度に質量を乗じたものなので、量の次元も加速度の量の次元に質量の次元 (M) を掛けた MLT−2 となる。 力の単位もまた、それぞれの基本量に対応する基本単位から組み立てられる。国際量体系では基本量として質量、時間、長さを採り、国際単位系では国際量体系に対応して質量の単位をキログラム (kg)、時間の単位を秒 (s)、長さの単位をメートル (m) としてこれらを基本単位としている。国際単位系に従えば、力の単位は kg·m·s−2 と表すことができる。また国際単位系では、目的に応じて組立単位が定義されており、力の単位としてニュートン (N) が定められている。ニュートンなどの組立単位はすべて基本単位の代数操作によって定義されており、ニュートンの場合、N = kg·m·s−2 と定義されている。
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