機能主義心理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 10:26 UTC 版)
1887年の「心理学」では、ヘーゲル的な観念論と実験科学とを統合しようとした。ミシガン大学時代には、タフツやミードらとともに共同研究をし、のちシカゴ学派心理学を築く。これらはジェイムズの「心理学原理」に影響を受け、またヴント派よりも心と行動にもたらす社会環境の役割を強調したものだった。 1896年の「心理学における反射弓の概念」では反射弓(Reflex Arc)を刺激と反応がいかに主体の状況理解にもとづくかに注目し、その循環的体系を明らかにした。また、刺激・反応・感覚は分断されておらず、統合的な系であり、また刺激系統は経験によって豊かになっていくような調和性を持つとした。同様、反応も感覚的経験によって調整される。この論文は機能主義心理学の基礎と現在でも見なされている。当時アメリカ心理学では、エドワード・ティチェナーらヴント派の構造主義心理学が主流であった。それは内観によって意識や心的経験を研究する科学として心理学を定義していた。これに対してジェイムズやデューイは意識的経験を重視した機能主義をうちだした。
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