横浜中華料理店主射殺事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 14:04 UTC 版)
「渋谷駅駅員銃撃事件」の記事における「横浜中華料理店主射殺事件」の解説
東京駅放火未遂事件から10日あまりが経過しても熊谷の身辺には捜査の手はおよばず、熊谷は別の犯罪で金を得ようとした。そして、かつて勤務していた横浜市神奈川区台町の警備会社(横浜駅西口付近)の事務所を標的として、拳銃を利用した強盗を企てた。 2004年5月27日14時ごろ、熊谷はその事務所に従業員の給料用の現金を強取しようと企てて侵入。事務所に1人でいた男性警備員(当時64歳)に拳銃を突きつけ「金を出せ」などと脅した上で引き出しなどを物色したが、金がなかったため、何も取らず逃走した。思うように金を手に入れられないことに焦った熊谷は、「横浜中華街の店主宅へ強盗に押し入れば、1,000万円くらいは手に入るだろう」と思いつき、そのために22時ごろに下見に出た。そして、神奈川区の事件から2日後には中華料理店主宅で強盗殺人事件を起こした。 2004年5月29日22時50分ごろ、横浜中華街で中華料理店「白楽天」を経営していた男性(当時77歳)が横浜市中区鷺山の自宅玄関前で射殺され、手提げバッグ(現金約43万5,000円入り)などを奪われた。これは熊谷が被害者の店主から売上金を強取する目的で行った犯行で、熊谷は同日、18時ごろに軍手を嵌め、拳銃を紐で首に吊るしてポケットに入れた状態で家を出た。そして同日22時ごろ、熊谷は標的の店主宅に向かい、同20分ごろに着くとそのまま店主の帰宅を待ち伏せた。そして店主が帰宅すると、熊谷は植え込みから飛び出して店主に拳銃を突きつけたが、店主から抵抗され拳銃を奪われそうになったため、引き金を引いた。この時、銃口は店主の右頬に密着した状態で、店主は頭部を撃ち抜かれた衝撃で1 mほど後方に吹っ飛んで転倒し、間もなく死亡した。熊谷は店主の鞄を奪って逃走し、本牧通りでタクシーに乗車して中華街で降車し、ねぐらの事務所に戻ったが、現金は40万円ほどしかなかった。 神奈川県警察(捜査一課など)は山手警察署内に捜査本部を設置し、強盗殺人事件として本事件を捜査したが、事件発生から1か月間で有力な手がかりは得られず、熊谷の犯行が判明するまで未解決となっていた。
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