極圏航路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 16:14 UTC 版)
海路である北極海航路がいまだ未開発であるのに比べ、北極海上空を飛行する空路である極圏航路はすでに航空路として開発され、多く利用されている。 極圏航路が商業航路として初めて利用されたのは1950年代半ばのことで、アメリカ西海岸のロサンゼルスとデンマークのコペンハーゲンとを結ぶ便が最初だった。当時は冷戦下であり、西側諸国の航空機の多くはソヴィエト連邦領上空を通過することができず、また航続距離にも問題があったため、北極圏に近いアラスカのアンカレッジ空港を中継地とし、ここで給油して北極海上空を飛行するルートが開発されたのである。ついで、日本とヨーロッパを結ぶ空路もこのコースを取るようになった。それまでのアジア諸国を回る南回り航路に比べ、このアンカレッジ経由ルートは大幅に飛行時間を短縮することができたため、この航路は北回り航路と呼ばれて日本・欧州間のメインルートとなった。アンカレッジ空港はこの空路のハブとして活況を呈したが、やがて冷戦の終結とともにロシア連邦は西側諸国の領空通過を認め、また飛行機の航続距離の増大もあって、1990年代には日本・欧州間の航空便はシベリア上空を通過するルートへとすべて変更され、極圏航路を利用しなくなった。しかし、現在でもアメリカ・カナダと中国やドバイを結ぶ便では北極海上空通過ルートが利用されている。
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