核子の崩壊の始まり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:02 UTC 版)
「膨張する宇宙の未来」の記事における「核子の崩壊の始まり」の解説
「核子」も参照 1034から1039年後 宇宙がそれからどのように変化していくかは、陽子の崩壊が起こり得るのか、起こり得るとすればどの程度の速度で起こるのかによって異なる。これまでの実験により、もし陽子の崩壊が起こりうるとしてもその半減期は 1034 年よりは長いことが判明している。大統一理論は陽子の寿命を 1031 から 1036 年の間と予測しており、非超対称性の標準的な陽子の寿命の上限は1.4 x 1036 年で、超対称性のものも含めた陽子の寿命の上限は 6 x 1039 年である。最近の研究によれば、不安定な陽子の場合、陽子の寿命は 1034-1035 年を上回り、大統一理論と多くの非超対称性物質の理論から逸脱している。 原子核に縛られた中性子は陽子の半減期と同じくらいの期間で崩壊すると予想されている。亜恒星天体である惑星は重い原子から水素から順にエネルギーを放出しながら、崩壊していく。陽子は崩壊することはないが、星間物質は緩やかに消失していく。 半減期が短い陽子はこのプロセスが加速し、半減期が長い陽子はこのプロセスが緩やかに進行する。1037年後には陽子の崩壊の過程ですべてのバリオンの物質の半分がガンマ線か光子に変化する。
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