本間血腫
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初出:少年チャンピオン1977年3月14日号、『ブラック・ジャック』第163話「本間血腫」、収録:講談社全集第9巻 BJはとある病院から「本間血腫」という病気の患者を治すよう依頼されるが、現在の医学ではこの病気を治すことが不可能で、依頼を受けるかどうか悩んでいた。 本間血腫は文字通り本間がその存在を確認した病気で、心臓の左心室に血栓が発生していくら除去しても次々に再発するという、世界でも稀な奇病だった。しかも、その病気にかかった患者は全員死亡している。本間はこの病気を解明するために手術を行うが、周りから手術は生体実験ではないのかと疑われる。「新しく発見された病気に治療法がない時、それを治そうと努力すればそれは生体実験になるのか」との本間の反論は、理解を得られなかった。そして本間は医学界を追われ、引退したまま亡くなる。 BJは本間血腫の謎を解明すべく本間の書庫に残された資料を調査し、その中から自分に宛てられた手紙を発見する。本間はその手紙で本間血腫の解明をBJに託すとともに、「この病気の正体が分かるまでは決して手術をしてはならない」という言葉を記していた。 後日、BJは依頼のあった病院に赴き、本間血腫の対処法として自作の人工心臓を患者に取り付けることを提案するが、いざ開胸してみた患者の体内にはすでに精巧な人工心臓が取り付けられていた。そして、本間血腫の原因が人工心臓の故障によるものだったと判明し、その代用品を用意していたにもかかわらず交換を諦め、手術は中止される。ここでBJは、人間にはどうすることもできない医学の限界を知る。
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