有理数のアーベル拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 07:08 UTC 版)
これは上記のケースで Gal(K/Q) がアーベル群である(ガロア群がアーベル群の場合をアーベル拡大と言う)ケースで、このときすべての ρ は(類体論を経由して)、f を法とするディリクレ指標(導手と呼ばれる)に置き換えることができる。したがって、すべての L(1) の値はディリクレのL-函数となり、これに対して対数を含む古典的な公式が存在する。 クロネッカー・ウェーバーの定理により、解析的類数公式に必要とされるすべての値は、円分体を考えたときに既に発生している。この場合には、エルンスト・クンマーにより示されたことであるが、さらに定式化が存在する。レギュレータは、円分体の単数の対数によって割ることで得られる「対数空間」の中の体積の計算だが、円分体の単数(英語版)の対数として認識できる L(1) から逆算することが出来る。類数は、単数の群全体における円分体の単数のインデックスから決定することが可能という結論となる。 岩澤理論では、これらのアイデアは、スティッケルベルガーの定理(英語版)(Stickelberger's theorem)とさらに深く結びついている。
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