曲がったバナナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/11 00:07 UTC 版)
「委員会規則 (EC) No. 2257/94」の記事における「曲がったバナナ」の解説
この規則によれば、高品質なバナナに分類されるには「異常な曲がり方」をしていてはならない。これが、欧州連合は程度を問わず曲がっているバナナであれば等しく販売を禁止するとしてさまざまな噂話につながった。この「曲がったバナナ」という議論は欧州連合の支持者からも懐疑論者からも頻繁に聞かれた。支持者たちは、出所の怪しい、ミスリーディングなユーロに関する都市伝説(英語版)だとする傾向があり、懐疑論者はこの「曲がったバナナ」をヨーロッパの官僚制度がいかに無駄であるかの一例として利用した。2008年7月29日、欧州委員会は、特定の果物や野菜のサイズや形による品質規制に関わる一部の規則を見直す予備投票を行った。委員会のプレスリリースによると、「昨今は高値がつきながら需要も増大しており、これらの生産物を投棄もしくは廃棄することは合理的ではない」。農業委員長は「このことは、官僚的な形式主義をやめようという我々の強い意欲の現れであり、私はこれが見直されるまで要求を押し通していく。こういったことを規制するのは欧州議会の仕事であるはずがなく、相場師にでも任せたほうがずっといい」との声明を出した。こうして新たな規則(Regulation No.1221/2008)が2009年7月1日をもって有効となった。上記のプレスリリースの内容は盛り込まれず、またバナナにも1994年9月16日の委員会規則 No. 2257にも言及がなかったが、修正点に関する報告書では、バナナの品質規制に関する内容も含まれ、「あの不評だった『真っ直ぐなバナナ』という基準」という表現を用いて直接的ないし明白な参照のされかたもしている。このことは、もともとの規則が実質上「曲がったバナナ」を禁止していたことを自白したも同然であり、「茶番」であったことを認めるものであるとする論者もいる。
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